2016年6月25日土曜日

ブログ投稿記事シリーズ・ダイジェスト版「かえると水辺の昆虫たち」の御案内


本日と翌日、東京都墨田区・墨田公園リバーサイドギャラリーにて、「浅草かえるアート展」が開催されます。私も前回、「かえると水辺の昆虫たち」と題して、一時間程度の講演を行いました。その内容を当ブログにまとめた記事(同題名)を投稿しましたので、ご興味のある方は是非ご覧ください。 ダイジェスト版「かえると水辺の昆虫たち」で検索できます。


2016年6月22日水曜日

トンボ科幼虫の頭部での見分け-「アカネ型」と「シオカラ型」

「シオカラ型」のヤゴの大部分(と、いうよりもほとんど全て)はシオカラトンボ属(仲間)です。

オオシオカラトンボ幼虫の頭部(上) とシオカラトンボ幼虫の頭部(下)


「シオカラタイプ」のヤゴは、頭部(あたま)の形は円みのある横長の長方形で、複眼は、やや小さめ~小さめ で、頭の横幅と同じくらいか、やや内側にあり、頭の前寄りの斜めに「飛び出るように」付いているのが特徴です。

次に「アカネタイプ」のヤゴ(実は、トンボ科幼虫のほとんどがこのタイプに属します。こちらはバリエーションが豊富です。

 まずは、アカネ属の幼虫の頭部から。




 ネキトンボ(亜終齢)-上 ネキトンボ(終齢)-下


マユタテアカネ幼虫(上)


今度は、アカネ属以外のトンボ科幼虫の頭部形状のバリエーションです。


コシアキトンボ幼虫(上) とコフキトンボ幼虫(下)

 ショウジョウトンボ幼虫(上) ハネビロトンボ幼虫(下)

如何でしょうか?かなり色々なタイプの形がありますね。でも、

どの種類のヤゴも「シオカラタイプ」とは違う点があるのにお気づきでしょうか?

まずは「逆さ台形」の頭をしていて、複眼の大きさは、ふつう程度~大きめ で、頭の横幅の外側に出ているのが特徴です。

2016年6月14日火曜日

トンボ科幼虫(羽化殻)の見分け方-「アカネタイプのヤゴ」と「シオカラタイプのヤゴ」

ここでちょっとトンボ科のヤゴの形についてみてみましょう。

シオカラトンボのヤゴは頭の形にとくちょうがあります。上から見ると、四角い形をしていて、眼がずいぶん小さいですね。

他のヤゴのかたちを見てみます。プールのヤゴ救出で一番多いヤゴは・・


こんな形をしていると思います。

頭の形を拡大してみます。


くらべてみると、さっきのシオカラトンボのヤゴとはずいぶんちがった形をしていますね。

どちらも「トンボ科」というグループにふくまれますが、シオカラトンボのヤゴのような形をしたタイプを「シオカラ型」といい、もうひとつの形をしたタイプを「アカネ型」といいます。

「トンボ科」グループ全体では「アカネ型」のヤゴのほうがずっと多く見られます。

直立型の羽化 クロイトトンボの場合

トンボの仲間には、倒垂型とは異なるタイプ-「直立型」と呼ばれる羽化をするグループがいます。

その仲間のひとつ、クロイトトンボの羽化の様子です。









倒垂型の羽化 後編 シオカラトンボの場合。

シオカラトンボもクロスジギンヤンマと同じく「倒垂型」と呼ばれる羽化姿勢をとります。







倒垂型の羽化-クロスジギンヤンマとシオカラトンボ 前篇 クロスジギンヤンマの場合。

トンボの羽化の仕方には、大きく分けて2つのタイプがあります。

ヤンマ科(ここではクロスジギンヤンマ)やトンボ科(ここではシオカラトンボ)は「倒垂型(とうすいがた)」と呼ばれる羽化をします。まずはクロスジギンヤンマの羽化です。










(羽化を見るときの注意) この時、実は羽化用の枝が壁についてしまい、ヤゴがそれを伝って、どんどん上に登ってしまい、ついにドアの端っこで羽化してしまいました。皆さんが観察される場合は羽化用の枝は壁から離れた位置に設置して下さい。

2016年6月5日日曜日

クロスジギンヤンマ孵化 - 下田市「ふれあいの池」にて採卵

5/27、5/5日に採集した「産卵痕のあるアサザの茎」からクロスジギンヤンマのヤゴが孵化しました。



下写真が孵化直後です。半透明な体色をしています。時間が経つと真っ黒になります。まるで

アナカリスの葉の上にアリがとまっているように見えます。

昨日(6/7)の様子です。体長は3㎜ほど。撮影直後に自分より小さなボウフラを食していました。