2017年10月31日火曜日

ギンヤンマ幼虫・クロスジギンヤンマ幼虫の頭部模式図に判別ポイントを図示しました。

左列がギンヤンマ、右列がクロスジギンヤンマです。
図1・2 は頭部背面図。ギンヤンマ幼虫:図1 の複眼幅は狭く、頭部最大幅を1とした場合、複眼横幅はその1/5未満(左右足し合わせて2/5未満)です。一方クロスジギンヤンマ幼虫:図2 の複眼はギンヤンマ幼虫よりも幅が広く、頭部最大幅を1とした場合、複眼横幅はその1/5以上~1/4未満(左右足し合わせて2/5以上~1/2未満)。
図1B・2B は、頭部(前額部)先端と複眼部外縁と通る直線pと両複眼最先端点を通る直線qを交差させて出来る角度の比較です。ギンヤンマ幼虫ではこの角度が32°~35°、クロスジギンヤンマ幼虫ではこの角度が30°以下になります。
したがって、ギンヤンマ幼虫の頭部(背面)形状は、上下に細長く、次第に狭く尖り気味の複眼で、前額部の突出した「三角形に近い」感じに見えます。
一方のクロスジギンヤンマ幼虫の頭部(背面)形状は、複眼がギンヤンマ幼虫よりもやや上下に短く幅が広く先端部でもあまり尖らないのが特徴で、前額部の突出もギンヤンマに較べて弱い感じです。




上写真2枚がギンヤンマ(亜終齢)、下写真2枚がクロスジギンヤンマ(亜終齢)です。