もしかしたら、スジボソギンヤンマ(ギンヤンマ・クロスジギンヤンマの種間雑種)かもしれない、と言っていた終齢ヤゴ
この5/12未明に羽化しました。
スジボソギンヤンマではありませんでした。しかし・・
翅胸部に細いながらも黒い筋が見えます。
典型的なギンヤンマ♂の同姿勢写真です。胸部の黒条はありません。
さらに重要なのは、♂尾部付属器の形状です。
典型的なギンヤンマ♂のものと較べると、明らかに形状が異なり、丁度スジボソギンヤンマ♂の下付属器と同じ形をしているのです。さらに、その両側の「尾毛」と呼ばれる附属器の先端が幅広く、尖りが明瞭なのも、典型的なギンヤンマと異なる特徴です。さらに↓写真の羽化成虫の腹部第4節~6節(とくに5・6節)は典型的なギンヤンマ(♂)ならば一本繋がりの斑紋になるのですが、この個体では前後に二つの滴状斑紋のような形状を呈しています。
つまり、ギンヤンマではあるものの、♂尾部下付属器など、スジボソギンヤンマ的な特徴も見られる個体、ということになります。
日本トンボ学会員の二橋亮氏によると、このような個体は割合よく見られるらしく、このことから、ギンヤンマとクロスジギンヤンマとの交雑がかなり行われている、と推測できるのだそうです。
トンボには水草の組織の中に卵を産みつける種類がいます。
クロスジギンヤンマの産卵痕 ↑矢印
産卵痕のある水草を採集した小さな池 ↓