新成人の皆さん、昨日から「成人」と呼ばれる年齢の仲間入りになったわけですが、カエルやトンボの「成人式」って、何時だと思いますか?
分からないでしょう?・・・実は僕も分かりません。
でもせっかくだから、考えてみることにしましょう。
先ずはカエルから・・・かえるの子供はオタマジャクシ、といわれますが、オタマジャクシは人間でいうとお母さんのお腹の中にいる胎児の状態です。オギャー!と生まれたときに相当するのが、手足が出そろって尻尾が無くなって、カエルの形になった時です。
では、「成人」はいつなのでしょうか?・・・本当のことを言うと、これはとても難しい質問なのです。「20歳」を成人とするのは現在の日本の文化・法律が決めたことで、自然によって決められた生物学的特性ではないからです。-国や時代によっては全く違う場合もありますね。日本でもかつては15歳をもって「元服」として大人とされた時代もあります。
なので、「・・・の条件があれば、そのカエルは成人といえる」ではなくて、「・・・の条件が無ければ成人とは言えない」ということで考えてみることにします。その「条件」とは何か?といえば、「生殖能力(子孫を残す能力)」の有無、ということができると思います。
では、その時期はいつか?というと、カエルの種類にもよりますが、カエルの形になって~つまり人間で言えば「赤ちゃん」ですね~から短くても1年以上、ということになります。
それでは今度はトンボ(昆虫一般)です。昆虫の一生には蛹(さなぎ)になるタイプ(完全変態するタイプ)‐チョウやガ・アリやハチ、カブトムシなどの甲虫類が含まれます。と蛹にならず幼虫のまま成虫へと「羽化(うか)」するタイプ(不完全変態するタイプ)‐セミやトンボ・カマキリやキリギリス・バッタ、ゴキブリなども含まれます。と両方あります。それでも「成人」の目安は先ほどのカエルの場合と基本的には変わりません。「生殖活動が出来る時期」です。
トンボなどの昆虫の場合は羽化して2週間から3週間といったところでしょうか?カエルが「成人」するまでに1年以上かかるのと随分違いますね。
その理由として先ず最初に挙げなければいけないのは、昆虫は卵や幼虫(または蛹)の時期が長く、成虫の時期が短い、という特徴です。どうしてか?というと、カエルは体の基本的な造りは人間と同じで、体が大きくなる以外に、形が極端に変わることはありません。人間の子供が大人になるのと同じです。昆虫は幼虫と成虫では体の形が全く違うグループが多いのです。体の大きさも幼虫の方が成虫よりも大きいものも少なくありません。
もしかしたら、昆虫の幼虫と成虫は全く違う存在なのかもしれませんね。