先ずは近況報告から
飼育中のクロスジギンヤンマ幼虫野外飼育個体2・室内飼育個体5の計7頭のうち野外2・室内3頭が8/9~8/15にかけて亜終齢に脱皮しました。
写真はその一部です。
亜終齢幼虫は「F-1 幼虫」とも呼ばれます。
これは、終齢幼虫を「ファイナルステージ」として、つまり「F」はファイナルの意味ですね。ここから逆算していく表現方法です。
何故こんな面倒くさいことをするのか?というと。トンボ幼虫はグループや種によって脱皮の回数が一定ではないため、こんなことになるのです。
この子たちが孵化したのは5/30ですから、今日で生後ちょうど80日目ということになりますね。
日本に生息するほかのギンヤンマ属は卵から孵化してどのくらいでトンボになるか?調べてみました。
日本にはクロスジギンヤンマの他、オオギンヤンマ・ギンヤンマ・リュウキュウギンヤンマ の3種類生息しています。そのうちリュウキュウギンヤンマは南西諸島(沖縄などが属します)より北ではみられないので、オオギンヤンマとギンヤンマで見てみることにしましょう。(記録によるとリュウキュウギンヤンマも同程度らしいです)
すると、オオギンヤンマもギンヤンマも幼虫期間は約「60日」とあります。-ただし、これは初夏に孵化したヤゴについてで、この2種は秋にも産卵するので、ヤゴは越冬するので、その分、期間が長くなります。
話を元に戻しますと、「幼虫期間」とは、孵化~羽化まで、ということですから、60日をとっくに過ぎた今現在、ようやく亜終齢になったかならないか、のクロギン幼虫は他の日本産ギンヤンマ幼虫に比べると、その成長スピードは随分と遅いことになりますね。
さて、現在、我が家ではヤゴをこのような容器で飼育しています。
この写真には、ペットボトルとタッパー容器が写っていますが、羽化近い終齢幼虫は木の枝などに上って羽化するので、ペットボトルは最適なのですが、逆にそれ以前の幼虫を飼育する場合、エサを与えるときはわざわざ別の容器に移さなければならなくなり、かなり不便です。