2) クロスジギンヤンマ終齢幼虫 背面全形図
特徴 頭部形状は複眼がギンヤンマよりもやや上下に短く、明らかに幅広く、前方部が尖らず膨らみ気味に終わる。終齢幼虫の複眼部内縁の淡色部分(高分解能域「身近なヤゴの見分け方」58㌻)はギンヤンマのような顕著な伸長は見られず、「角の取れた三角小島」状(「トンボ通信」102号・「房総の昆虫」57号109㌻)となる。頭部先端部もギンヤンマより突出は弱い。
翅胸部はギンヤンマよりも華奢。
腹部背面には2本のリング状の淡色条が通るが、5-6腹節で途切れがちとなり、7節以降は斑紋状となる。腹部第7‐9節に側棘があり、ギンヤンマのそれよりも細く先端が内側に向く。
尾端部のmale projection は細長く伸び、尾毛の1/2弱・肛上片の1/3弱。尾毛はギンヤンマのそれよりも明らかに長く、肛上片の3/2弱。
下唇側片図
下唇側片の特徴 可動部分に連結する基部外縁はなだらか。側片の下縁は直線状、上縁は直線に近いカーブで先端に向かって次第に細まり、先端は内鉤が曖昧なまま尖って終わり、下唇中片に斜めに接する。ギンヤンマのそれと比べると全体的に扁平で、のっぺりした印象。
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