2015年8月7日金曜日

夏休み特別授業7-「ヤゴを飼ってみよう。」

家でヤゴを飼育して、その生態を観察してみましょう。

ヤゴを飼育する容器
  • イトトンボ類は小型の、トンボ科は中型のタッパーで十分飼育できます。容器に水を5㎝程度の深さに入れ、ヤゴとともに採集した落ち葉や枯れ草を入れます。(イトトンボ類は水草も入れます) トンボ科でもシオカラトンボなど、泥にもぐる種類は、容器の底に泥を浅めに入れます。
  • ヤンマ科の場合は、タッパー(中~やや大きめ)でも飼育出来ますが、広口の「びん」でも飼育出来ます。-終齢になり羽化が近付いたときに羽化用の枝を入れる必要があります。その場合は「びん」のほうが設置しやすいです。落ち葉や水草を入れます。-容器に1頭づつがベストです。

容器を置くところは直射日光が当たる場所は避けましょう。-水温が上がりすぎるのを避けるため。静かな場所に置くようにします。容器の中は採集した環境に近付けるように心がけましょう。

ヤゴの餌

ヤゴはトンボと同じく肉食性昆虫です。自分より小さいものなら他のヤゴを含む水生昆虫(野外では水に落ちた昆虫も食べることがあります)・小魚・小さいオタマジャクシなど何でも食べます。中でもどの種類でも最適なのが「あかむし」です。私の場合はキューブ状になった「冷凍あかむし」を水で戻して与えています。ただし、ヤゴは生きた動物を食べるので、底に落ちて動かない状態のあかむしは食べようとしません。(例外として、水草に引っかかったあかむしがヤゴが動くために揺れたようになるのをヤゴが食べているのをよく見かけます)     一番確実な方法は、ちょっと面倒臭いのですが、広くて浅目の容器にヤゴを移して(水はヤゴの「高さ」程度)、あかむしを一匹つづピンセットでつまんでヤゴの眼の前に持って行き揺らしてみせる方法です。すると大抵のヤゴはすぐに喰いつきます。一日の餌の量は
  • ヤンマ科 10匹程度  トンボ科 5匹程度 イトトンボ類 1~2匹 が目安です。

ヤゴは餌の捕え方が非常に面白く、それもまた自由研究になりますので是非観察してみましょう。

「下唇-かしん」を伸ばして捕食する様子


普段は畳まれている「下唇」

ヤゴは頭の下にある「下唇(かしん)」と呼ばれる部分を伸ばして獲物をキャッチし、口元へ持って行って食べます。

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