2015年7月31日金曜日

夏休み特別授業2ー「ヤゴの住む環境」

ヤゴは種類によって、住む環境(かんきょう)が違います。


「ビオトープ」や「トンボ池」と言っても「まわりがどんな環境の池なのか?」によって住んでいるトンボの幼虫の種類も様々です。それを調べてみるのも面白いと思います。

これから中心にお話する ギンヤンマ と クロスジギンヤンマ の幼虫(ヤゴ)も住んでいる池の様子が違います。



1 ギンヤンマのヤゴがよく見られる池は「まわりが見通しよく、明るい感じで水面が見えている池」です。このような池にはギンヤンマのヤゴの他にアオモンイトトンボやシオカラトンボのヤゴがよく見られます。

2  クロスジギンヤンマのヤゴがよく見られる池は「まわりに木陰が多く、やや薄暗い感じの小さな池」です。水深(すいしん)も浅いので水草が池の中心まで生えていて水面があまり見えないこともあります。このような池にはクロスジギンヤンマのヤゴの他にオオシオカラトンボやヤブヤンマのヤゴがよく見られます。

ヤブヤンマのヤゴ  体長4.4-5.0㎝

(説明) ヤブヤンマ幼虫は薄暗く、水草が少ないかわりに底に落ち葉がたくさん積もっている池で見られます。


1、2 の両方で見られるヤゴはアカネ類やコシアキトンボ・ウスバキトンボです。また水草の生えている池ならばクロイトトンボの仲間やショウジョウトンボのヤゴもみられます。



3 とくちょうのある池の場合   しょうぶ など、岸辺近くの水面からずっと突き抜けて生えている草の多い場所では マルタンヤンマのヤゴが見つかることがあります。


マルタンヤンマ幼虫  体長3.8-4.3㎝


木陰の多い池で、さらに木の枝が水面の上まで伸びている場所では オオアオイトトンボの幼虫も見ることがあります。(ただし、6月~7月初めまでで、残念ながら夏休み期間、というわけにはいきません)


オオアオイトトンボ幼虫 体長2.8-3.0㎝


プールに生息しているヤゴは、1 の「見通しの良い明るい池」を好む種類と共通しています。

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